私たちはなぜ観光をしたくなるのでしょうか。細かい条件にこだわらないで大胆に述べるならば、それは「変化」を求める46ことです。私たちの感覚は同じ刺激を受け続けている47、その強さ・性質・明瞭性などはしだいに弱まります。著しい場合には刺激の感覚が消失する48もあり、こうしたことを感覚の順応といいます。風呂の湯の熱い温度や腕時計を付けたときの違和感など、初めは鮮明な感覚であっても数分もしないうちに減衰してしまいます。同様のことが日々の体験についてもいえるでしょう。(中略)よく言えば慣れてくる、悪く言えば飽きてくるのです。そこで人は新たな刺激、つまり日常に存在しない感覚や感動を求めるのです。そのために49刺激をもたらすための「変化」が必要になります。変わった珍しいコトやモノを手に入れても、日常生活がベースになっていたのでは「変化」は日常の一部分に50。より劇的な「変化」を求めるには自らが「変化」の中へ入る、すなわち日常と離れた場所へ移動することでそれは達成されます。自分の家の近所へ移動した程度ではそれほどの変化は得られません。遠くへ離れれば離れる51、見知らない町並みや自然の風景、聞き慣れない言葉や音楽、初めての味や香りなどが立ち表れてくるのです。外国で異文化52接するとき、この「変化」は最大になり、自分自身を除く周囲のすべてが「変化」した状態となるのです。
51に入れる最も適当な言葉を選びなさい。